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アナーキストの銀行家2
アナーキストの銀行家が左翼の矛盾に気付いた理由は、自由を目的としているためである。ここが日本の左翼運動家一般と異なるところだろう。日本では自由と平等を対立的に捉えて、後者が重視されがちである。そもそも自由の拡大を目的としていないならば、新たな専制政治を生み出す矛盾も気付きにくい。
銀行家は解決策として各自がバラバラに取り組むことを提案する。ところが、同志達から大ブーイングを受ける。銀行家は同志達が単に運動ごっこ、革命ごっこをやりたくて集まっているだけではないかと失望する。これは自由が軽視され、連帯が自己目的化しがちな日本では特に深刻だろう。
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【2019/07/17 18:24 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
イスラム最終戦争4
イスラム最終戦争4。英米の推理小説を読むとミランダルールなど被疑者被告人の人権が尊重されていると感じる。ここは日本の警察と大きく異なるところである。ところが、本書に描かれた工作員のテロ被疑者への対応は人権侵害的である。現実にアメリカ本国では許されない拷問をグアンタナモやイラクなどで行っていると批判されている。テロとの戦いが社会を変質させる危険があると実感する。
この点で米国工作員らに拘束された人物に逆に好感を抱く。殴られても反抗心を持ち続ける。大統領との面会と取引を要求する。物語の中では敵側の人物であり、彼の思い通りにしないことが主人公側の見せ場になるが、彼がフェアな扱いを求めていることは感情移入できる。フェアに扱うならば、それに応えることが相互主義である。目の前の問題を解決するために人権侵害を正当化することはフェアではない。
中国の工作員に追われる立場の人物がマフィアに庇護を求める。これは『ブラックラグーン』でも描かれた。これは妥当だろうか。一人で姿を消して隠れた方が安全ではないだろうか。
【2019/07/17 18:13 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
アナーキストの銀行家
『アナーキストの銀行家』はポルトガル人作家の短編集。「独創的な晩餐」と表題作「アナーキストの銀行家」が印象に残った。
「独創的な晩餐」は常人が思い付かない独創的な晩餐会に招待される話である。ホストにとってはゲストとの勝負である。推理小説が作者と読者の勝負であるように、読者もゲストの立場でホストの背後の作者と勝負する気持ちになる。私は見事に敗れた。特別なことをしないことが最上のサービスというような、もっと哲学的な価値を提示する話と予想していた。
一方で腹立たしい若者達の使い方については視点人物の推測よりも理にかなっている。コミュニケーション自体が馬鹿らしいと思ってしまう相手がいる。通俗的な日本人は「昨日の敵は今日の友」的な大団円が好きであるが、過酷なイジメ社会を生きる人々にはプロージット氏のような使い方の方が溜飲が下がる。
【2019/07/16 18:07 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
アシガール2巻
アシガール2巻は若様を守るため、足軽として参戦する。最初は小荷駄隊に配属される。ロジスティックスの軽視は旧日本軍の悪癖であるが、戦国時代の主人公の属する軍勢も同じであった。この領主は滅亡したことになっているが、上から下までロジスティックスを軽視しており、滅亡は当然と言えるかもしれない。これに比べると豊臣秀吉の天下統一事業は恐るべきものがある。
主人公も若様を守るという考えしかなく、ロジスティックスを軽視している。前線で戦闘が起きると荷物を放り出して前線に駆けてしまう。しかも、前線では全く役に立たなかった。
若様への愛という視点で読むならば、微笑ましい。やる気だけはあるタイプが最も迷惑である。無能な働き者は銃殺せよと言われる通りである。主人公は自分の運ぶ荷物を他人に委ねて前線に駆けたならば、他の人が二人分の荷物を運ぶことになる。
【2019/07/15 12:13 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
キングダム7
キングダム7巻は秦と魏の戦争に決着がつく。表紙は王騎将軍。王騎が機械仕掛けの神のような存在になっており、どんな状況でも王騎次第でどうにでもなってしまいそうである。
一方で信の成長物語としては意味がある。大将軍は強い人という単純な話ではないことを学んだ。
魏と秦の将軍の戦いは知略と本能の戦いになった。侵略者への怒りは大いに共感する。しかし、知略の戦いに徹した方が勝てたかもしれない。
【2019/07/14 12:44 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
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