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変わる農村と田園回帰
雑誌『地理』2018年6月号は「変わる農村と田園回帰」を特集する。田園回帰と言えば効率優先や文明批判のようなイデオロギー的な文脈で使われることが多い。しかし、本書の論文は、その種のイデオロギーから距離を置いて分析している。若者には地方居住志向があるが、それは情報通信技術の発達で都会と田舎の生活格差が減少したことが一因とする(小島泰雄「田園回帰といかに向き合うか」17頁)。
顕著なものは反都市化の論文である(磯田玄「田園回帰は反都市化のさきがけか?」)。欧米でも田園回帰相当の現象が起きており、反都市化と呼ばれる。この反都市化も文明批判のイデオロギーに使われそうな言葉であるが、都市の人口が増え、住みにくくなったために地方へ移住するという市場原理的に説明される。
田園回帰が市場原理的な平準化ならば、その阻害要因は農村の閉鎖性である。住宅や雇用をオープンに得られるようにすることが解決策になる。イデオロギー的な農村回帰論では農村の濃厚な人間関係を美化する傾向があるが、それは逆効果になりかねない。
一方で記事では市場主義的な反都市化の問題点を指摘する。富裕層の地方移住で地方の住宅価格が上がり、元からの住民が住めなくなるという問題である。
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【2018/06/08 18:05 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
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