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林田力書評・ソマリアの海賊
#林田力 #書評 #小説 #読書 『ソマリアの海賊』は現代のソマリアを舞台にした小説である。密航船に閉じ込められ、ソマリアの海に突き落とされた日本人青年の冒険を描く。その中でソマリアの現実に触れていく。前半は危機的状況でありながら、どこかしらユーモラスなところもある。後半に入ると、国際サスペンス色が強くなる。
ソマリアは失敗国家として悪名高い。本書でも無政府状態ぶりが描かれる。社会における最大の問題は草と呼ばれる依存性薬物の蔓延である。それが人々を建設よりも破壊の方向に向かわせる。日本でも脱法ハーブなど危険ドラッグの蔓延が社会問題になっている(林田力『脱法ハーブにNO』アマゾンKindle)。これは阻止しなければならない課題である。
一方で無政府状態は無秩序を意味しない。独裁政権の圧政と比べて過酷とも言えない。本書は国際援助の矛盾も突いている。
ソマリアの海賊は国際的な問題になり、日本も自衛隊を派遣した。その影響は本書にも描かれている。タイ漁船を乗っ取った海賊は自衛隊の報復を恐れて乗員のタイ人を身代金目的で誘拐するが、乗員の日本人を人質にすることは避ける。しかし、逆に日本人を人質に取った事実を隠すために日本人がいなかったことにしようとする。自衛隊の海外派遣が在外邦人を安全にするか危険にするかについては議論があるが、難しい問題である。
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【2014/09/15 15:37 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
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