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白の予言者2巻
白の予言者2巻は続き物の2巻であり、まだ謎は明らかにならない。様々な思惑や対立を抱えており、直線的に敵を倒すという冒険物語とは趣が異なる。
ドラゴンは何物か、ドラゴンの首をとることが正しいかは分からないままであるが、それとは別に印象的な章が二つある。まず妖精樹である。ここでは吸引するとハイになる薬物が登場する。現代の覚醒剤や危険ドラッグに相当する。物語世界でも現代の違法薬物と似たような形で使われているが、服用してしまった登場人物のムカつき、自己嫌悪、醜態が凄まじい。危険ドラッグの害悪を説く啓発文よりもダメ、ゼッタイの説得力がある。
次にシヴィルの章である。ここでは登場人物が人間関係を破壊された恨みを道化・ゴールデン卿にぶつける。どうやら事実は、道化が糾弾されるほど全面的に悪いというものではなく、別に悪い人間がいるようである。しかし、道化の言い方が問題である。人間関係を破壊された被害者に向かって他人事のように人間関係を修復すれば済む話だと言う。被害者が怒りを強めることは当然である。被害者から見れば、真の悪人がいようとも、道化がいなければ人間関係の破壊がなかったことも事実である。その道化が、被害者が人間関係を修復すれば済む、被害者の行動次第と発言することは、他者の痛みに鈍感過ぎる。私は道化に憎しみを覚えた。
ドラゴンの首を取ることが正しいかは道化とシェイドとの意見対立でもある。主人公フィッツにとっては、どちらの人物を選ぶかという難しい選択でもある。シェイドは老練な策士であり、道化の方が真実なのではないかと漠然と思っていた。しかし、シヴィルの章を読むことで道化の誤りを読みたくなった。
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【2015/11/29 18:33 】 | 林田力wiki | 有り難いご意見(0)
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